Watch & Jewelry

荒々しくも清らかな
名峰の姿をダイヤルに

写真・大志摩 徹 文・高木教雄

Photograph by Toru OSHIMA

Text by Norio TAKAGI

機械式グランドセイコーの故郷、岩手県・雫石町では、町のいたるところから県名の由来にもなった岩手山の雄姿が望める。

春の雪解けのころ、山頂付近の様子が鷲が羽を広げているように見えることから、別名は巌鷲山。山肌は荒々しく、北麓には溶岩流の跡が広がっている。石川啄木が"ふるさとの山"と詠み、はるか平安の時代から度々和歌に登場してきた名峰を、グランドセイコーはダイヤルでさまざまに表現してきた。

このモデルの勇壮な放射状の型打ちダイヤルは、鳥瞰した岩手山の尾根筋を表現したという。そして全体をクリアブルーに染め上げ、山を包み込む静澄な空気感まで表した。

凛とした印象のダイヤルの下には、高効率な独自設計の脱進機の採用により、毎秒10振動のハイビートながら約80時間駆動を実現したキャリバー9SA5が潜む。

そしてケースとブレスレットには、既存のSSよりもはるかに耐食性に優れ、プラチナにも似た白い輝きを呈するエバーブリリアントスチールを採用。その色調はダイヤルの淡いブルーと響き合い、清らかな雰囲気をより高めてくれる。

ヘアライン仕上げを主体とすることでケースに陰影を出し、深い溝を入れたインデックスと明確に長さや太さを変えた時分針が優れた視認性をかなえる。この力強い外観は、新たなデザイン文法「エボリューション9スタイル」に基づいて生まれた。世界限定1200本(うち国内700本)。自動巻き、SSケース&ブレスレット、ケース径40㎜、10気圧防水。

SLGH027 1,463,000円(税込)

お問い合わせ

セイコーウオッチお客様相談室(グランドセイコー)

フリーコール0120-302-617

*掲載情報は2025年5月号掲載時点のものです。

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