Gourmet

「母なる大地」の
ショコラ物語

フランス料理界の巨星、アラン・デュカス氏は、南仏に位置するオクシタニー地方で生まれ育った。『パレスホテル東京』が氏をパートナーとして迎え、昨年の秋オープンした『エステール』の店名は、オクシタニー地方の言葉で「母なる大地」を意味する。日本のテロワール(土壌や気候の特徴)を活かし、「大地と海の出合いの物語を紡ぐ場所」となる空間で、ヘッドシェフのマルタン・ピタルク氏が腕を振るう。

このレストランのペイストリーシェフを務めるトマ・ムーラン氏が、新たに手がけた一品が「タブレットド ショコラ by ESTERRE 」。

タブレットド ショコラ by ESTERRE

濃厚な75パーセントのダークチョコレートでコーティングされたタブレットの中には、ヘーゼルナッツのプラリネ、ローストしたカカオニブ、フイヤンティーヌ(クレープ生地を極薄に伸ばして焼き、細かく砕いたもの)、日本の黒米を用いたポップライス、ミルクチョコレートなど、さまざまな素材が使われている。ひと口ごとに広がる、バランスのよい甘みと苦み。食感も味わいも、そして斬新なタブレットデザインも「物語」に富んでいる。

トマ・ムーラン氏は『ホテル・デュ・カステレ』のミシュラン3つ星レストランでもペイストリーシェフを務めた。しっかりとした基本技術をベースに、洗練された美的な感覚で創り出されるペイストリーは高い評価を集めている。
「タブレット ド ショコラ by ESTERRE」。3,200円(税抜)

  • 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、発売が予告なく変更される場合があります。詳細は店舗に直接お問い合わせください。

写真・大志摩 徹 文・品川雅彦

パレスホテル東京 6F

フランス料理『エステール』

電話03-3211-5317

*掲載情報は2020年6月号掲載時点のものです。

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