フランス料理界の巨星、アラン・デュカス氏は、南仏に位置するオクシタニー地方で生まれ育った。『パレスホテル東京』が氏をパートナーとして迎え、昨年の秋オープンした『エステール』の店名は、オクシタニー地方の言葉で「母なる大地」を意味する。日本のテロワール(土壌や気候の特徴)を活かし、「大地と海の出合いの物語を紡ぐ場所」となる空間で、ヘッドシェフのマルタン・ピタルク氏が腕を振るう。
このレストランのペイストリーシェフを務めるトマ・ムーラン氏が、新たに手がけた一品が「タブレットド ショコラ by ESTERRE 」。
濃厚な75パーセントのダークチョコレートでコーティングされたタブレットの中には、ヘーゼルナッツのプラリネ、ローストしたカカオニブ、フイヤンティーヌ(クレープ生地を極薄に伸ばして焼き、細かく砕いたもの)、日本の黒米を用いたポップライス、ミルクチョコレートなど、さまざまな素材が使われている。ひと口ごとに広がる、バランスのよい甘みと苦み。食感も味わいも、そして斬新なタブレットデザインも「物語」に富んでいる。
トマ・ムーラン氏は『ホテル・デュ・カステレ』のミシュラン3つ星レストランでもペイストリーシェフを務めた。しっかりとした基本技術をベースに、洗練された美的な感覚で創り出されるペイストリーは高い評価を集めている。
「タブレット ド ショコラ by ESTERRE」。3,200円(税抜)
写真・大志摩 徹 文・品川雅彦
パレスホテル東京 6F
フランス料理『エステール』
電話03-3211-5317
*掲載情報は2020年6月号掲載時点のものです。
2020.10.12 Fashion
Fashion - 紳士×ピットクルーの横断的ニュースタイル『COMME DES GARÇONS JUNYA WATANABE MAN』
2020.04.01 Watch & Jewelry
Watch & Jewelry - オートクチュールの薫風 レディスウォッチの新伝説「VACHERON CONSTANTIN」