Fashion

透明な揺らぎが美しい
シアードレス

ランウェイをモデルが一歩ずつ踏み出すたび、膝上丈のシフトドレスの周りを極薄のオーガンザが霞のようにふわふわと舞う。名付けて「ヘイズ(霞)」ドレス。ベースのシフトドレスはガザル織の「リナイロン(再生ナイロン)」、その上に極薄オーガンザのドレスを3枚重ねている。

それぞれのオーガンザドレスはすべて異なるデザイン。ティアードやリボンやケープと、多様な手法が用いられている。この軽くて薄い1着のドレスが完成するまでに、ドレス4枚分の繊細で巧みな職人技を要したのだ。

プラダ2024年春夏コレクションについてクリエイティブ・ディレクターのミウッチャ・プラダは「美しいものを、今日のために作ろうと考えました」と、ラフ・シモンズは「今シーズンはクラフツマンシップ、つまりこれらの服に込められた複雑な仕事について語ろうと考えました」と述べている。

二人のその言葉通り、複雑な工程を経て作られたドレスは息を呑むような美しさ。女性が身に纏えば二度と同じ形にはならない。濁りない浄化した色のシアーな輪郭は流動的に軽く揺れ続ける。

シアードレスはほかにピンクとベージュも。ベースのドレスはリナイロンを使い、胸元にはプラダの三角ロゴ。各色とも同色の極薄オーガンザの3枚重ね。コレクションではヴィヴィッドカラーのサテンシューズを合わせていた。

右:ホワイトドレス 968,000円、ミュール(ヒール8.5㎝)165,000円
左:ブルードレス 1,023,000円、ミュール(ヒール3.5㎝)156,200円
(すべて税込予定価格)

写真・大志摩 徹 文・松尾千鶴子

PRADA

プラダ(プラダ クライアントサービス)
フリーダイヤル0120-45-1913

*掲載情報は2024年4月号掲載時点のものです。

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