Fashion

希望のストーリーを託した
新作 花のパンプス

花柄の艶やかなシルクブロケードにレザーのコサージュを左右一つずつ。コサージュの先はエレガントなポインテッドトウ。形はフラットもスティレットヒールも両サイドをカットしたドルセー・スタイルで、細いアンクルストラップが足首をしっかりホールドする。いつもながらオブジェとしての美しさと人間工学的な設計も完璧。

右:ヒール1㎝、左:ヒール5㎝

コサージュはクチュールな手法でレザーを花弁の一枚ずつにカットして繊細な花びらの形に整え、幾枚も重ね、満開のカーネーションに仕立て上げている。

インスピレーション源となった作品は、イタリアのネオリアリズモ文学の立役者である小説家エリオ・ヴィットリーニが1948年に連載をまとめて発表した『赤いカーネーション』。1976年に映画化され、カーネーションが愛や献身の象徴として描かれていたという。

今の時代にこの作品を取り上げたマノロ ブラニクは心から女性を信頼し、希望を託しているのだろう。パンプスは女性が履いて完成する。しなやかな足さばきのつま先で、ひらりと躍るカーネーションの凛とした佇まいまでを想定しているに違いない。

ドルセー・スタイルのパンプスは軽快な履き心地が特徴。ブロケードの柄はバラの花。ベージュのパンプスのヒールは今季注目のゴールドカラー。

右:ヒール1㎝、143,000円、左:ヒール5㎝、161,700円(共に税込)

写真・大志摩 徹 文・松尾千鶴子

MANOLO BLAHNIK

マノロ ブラニク(ブルーベル・ジャパン)

電話03-5413-1050

*掲載情報は2022年4月号掲載時点のものです。

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